鰻屋のLINE公式アカウント活用完全ガイド|リピーターを増やして売上を安定させる実践法2026

集客・マーケティング

「一度来てくれたお客様が、なかなか戻ってきてくれない」「土用の丑の日だけ忙しく、それ以外の平日は閑散としている」——鰻屋のオーナー・店長のみなさんからよく耳にするお悩みです。

Instagramで新規客を呼び込むことも大切ですが、長期的な売上の安定にはリピーター育成が欠かせません。そのための最強ツールが、LINE公式アカウントです。

2025年時点で、LINEは日本国内の月間アクティブユーザーが9,700万人を超え、スマートフォンを持つ日本人のほぼ全員が日常的に使うコミュニケーションインフラとなっています。LINE公式アカウントのメッセージ開封率は60〜70%といわれており、メルマガ(20%前後)の3倍以上。送ったメッセージが確実に読まれる媒体は、現在ほかにありません。

本記事では、鰻屋がLINE公式アカウントを活用してリピーターを増やし、売上を安定させるための実践手順を解説します。初期設定から配信戦略・クーポン・ステップ配信まで、今日から動ける内容にまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。


  1. LINE公式アカウントが鰻屋の集客に欠かせない理由
    1. Instagramは「新規集客」、LINEは「リピーター育成」
    2. 開封率の高さと手軽な操作性
    3. 料金プランは友だち数が少ないうちは無料
  2. アカウント開設と初期設定の手順
    1. LINE公式アカウントマネージャーで開設する
    2. プロフィールを整備する
    3. 認証バッジを取得する
  3. 友だちを増やす7つの方法
    1. QRコード付きPOPを卓上・レジ横に設置する
    2. 友だち追加特典クーポンを設定する
    3. レシート・メニュー表・箸袋にQRコードを印刷する
    4. InstagramプロフィールとGoogleビジネスプロフィールにリンクを載せる
    5. スタッフがお会計時に一言添える
    6. テイクアウトの袋・包み紙に挟む
    7. 地域のポータルサイトや食べログ・ぐるなびのページにも掲載する
  4. 効果的なメッセージ配信戦略
    1. 適切な配信頻度は月2〜4回
    2. 土用の丑の日は3段階で告知する
    3. 年間の季節・イベントに合わせて配信を計画する
  5. クーポンとショップカードでリピートを促す
    1. クーポン機能を使いこなす
    2. ショップカードでスタンプ管理をデジタル化する
  6. リッチメニューの設定で使いやすさを高める
    1. リッチメニューとは
    2. 鰻屋向けのおすすめリッチメニュー構成
  7. ステップ配信で友だち追加後を自動フォローする
    1. ステップ配信とは
    2. 鰻屋向けステップ配信シナリオの例
  8. セグメント配信で顧客に刺さるメッセージを届ける
    1. セグメント配信とは
  9. 効果測定と改善サイクルを回す
    1. LINE公式アカウントのインサイトを確認する
    2. 月1回PDCAを回す
  10. よくある失敗と対策
    1. 失敗①:配信しすぎてブロックされる
    2. 失敗②:テキストのみで画像を添付しない
    3. 失敗③:友だち追加後に何もメッセージを送らない
    4. 失敗④:一方的な告知ばかりで会話がない
  11. まとめ|今日から始めるLINE公式アカウント活用5ステップ
  12. 集客施策を「自分でやる」には、限界があります

LINE公式アカウントが鰻屋の集客に欠かせない理由

Instagramは「新規集客」、LINEは「リピーター育成」

飲食店の集客ツールはそれぞれ役割が異なります。

  • Instagram:食欲をそそる写真・動画で、まだ来店したことのない新規客にリーチする
  • Google Maps(MEO):「鰻屋 ○○市」などで検索した人に見つけてもらう
  • LINE公式アカウント:一度来店してくれたお客様に「また行こう」と思い出してもらう

LINE公式アカウントの本領は、新規獲得よりも既存顧客のリテンション(繋ぎ止め)にあります。飲食業では「新規客の獲得コストは既存客の維持コストの5倍かかる」とよくいわれます。一度来てくれたお客様を繰り返し呼び戻すほうが、費用対効果はずっと高くなります。

開封率の高さと手軽な操作性

LINE公式アカウントのメッセージはスマートフォンのホーム画面に通知として届きます。メールのようにスパムフォルダへ振り分けられることもなく、送ったその日のうちに読まれるのがほとんどです。

受け取るお客様側の操作も「LINEアプリを開く」だけ。メルマガ登録のような煩雑な手続きは不要で、来店時にQRコードを読み込むだけで友だち追加が完了します。

料金プランは友だち数が少ないうちは無料

LINE公式アカウントには以下の料金プランがあります。

プラン 月額費用 無料メッセージ数
フリープラン 無料 200通/月
ライトプラン 5,000円 5,000通/月
スタンダードプラン 15,000円 30,000通/月

友だち数が少ない開始段階ではフリープランで十分です。友だちが200人を超えてきたタイミングでライトプランへの移行を検討しましょう。


アカウント開設と初期設定の手順

LINE公式アカウントマネージャーで開設する

「LINE公式アカウント マネージャー」にアクセスし、LINEアカウントまたはビジネスメールアドレスで登録します。基本情報として以下を入力してください。

  • アカウント名:お店の正式名称(例:鰻料理 ○○)
  • 業種:「飲食店・レストラン」を選択
  • メールアドレス:お店の連絡先

プロフィールを整備する

開設後、まずプロフィールを整備しましょう。友だち追加したお客様が最初に確認するのがプロフィールページです。

  • プロフィール写真:看板メニュー(うな重)の写真、またはお店のロゴ
  • 背景画像:店内・外観の雰囲気が伝わる写真
  • 説明文(200文字以内):こだわり・営業時間・定休日・予約方法をコンパクトにまとめる

説明文のサンプルを示します。

創業○年|ニホンウナギ専門店。炭火でじっくり焼き上げた蒲焼きを提供しております。接待・記念日のご予約承り中。営業時間:11:30〜14:00、17:00〜21:00(月曜定休)。ご予約はお電話またはこのアカウントのメッセージにてどうぞ。

認証バッジを取得する

LINE公式アカウントには「認証済みバッジ」があり、取得することで信頼性が高まります。実在する店舗であれば比較的取得しやすく、LINE内の検索でも見つかりやすくなります。開設後できるだけ早めに申請しておきましょう。


友だちを増やす7つの方法

LINE公式アカウントは友だちが増えなければ機能しません。来店客をどのように友だち登録へ誘導するかが、最初の大きな課題です。

QRコード付きPOPを卓上・レジ横に設置する

最も効果的なのは、テーブルとレジ横にQRコード付きカードを置く方法です。「友だち追加で○○プレゼント」という特典を明示するだけで、登録率が大幅に上がります。A5サイズの卓上カードに「友だち追加でお得なクーポンをGET」と書いたPOPを作成し、各テーブルに1枚設置するだけです。印刷コストはほぼかかりません。

友だち追加特典クーポンを設定する

友だち追加と同時に自動送信できる「あいさつメッセージ」に、クーポンを添付します。「次回ご来店時にお飲み物1杯サービス」のような特典があれば、登録するメリットを明確に伝えられます。

レシート・メニュー表・箸袋にQRコードを印刷する

QRコードはあらゆる紙媒体に印刷できます。レシートの余白、メニューの裏表紙、箸袋のデザインにQRコードを入れるだけで、来店したお客様全員に友だち追加を促せます。一度テンプレートを作れば追加コストなしで継続できます。

InstagramプロフィールとGoogleビジネスプロフィールにリンクを載せる

既存のSNSやWebサイトからも誘導しましょう。Instagramのプロフィールリンク、Googleビジネスプロフィールの説明欄、店舗ホームページのトップに「LINE公式アカウント」のバナーや案内文を追加するだけで、オンラインからの流入が期待できます。

スタッフがお会計時に一言添える

「よかったらLINEの友だち追加をしていただくと、次回使えるクーポンをお送りしています」と一言添えるだけで、登録率は目に見えて変わります。忙しいランチタイムでも30秒あれば伝えられます。

テイクアウトの袋・包み紙に挟む

テイクアウト需要が増えている昨今、持ち帰り注文の袋の中にQRコードカードを1枚入れるだけで、来店したことのない層(お使い・代行購入など)にもリーチできます。

地域のポータルサイトや食べログ・ぐるなびのページにも掲載する

食べログ・ぐるなびなどのグルメサイトのお店ページには、外部リンクやコメントを通じてLINE公式アカウントへの誘導文を記載できます。グルメサイト経由で来店を検討している人にもアプローチしましょう。


効果的なメッセージ配信戦略

友だちが増えても、メッセージ配信を適切に行わなければ意味がありません。「配信しすぎてブロックされる」「配信が少なすぎて存在を忘れられる」——この2つの失敗を防ぐことが配信戦略の核心です。

適切な配信頻度は月2〜4回

飲食店のLINE配信の適切な頻度は月2〜4回が目安です。週1回以上になるとブロック率が上がりやすく、月1回以下では存在を忘れられます。

特に反応が取りやすい配信タイミングは以下の通りです。

  • ランチ前(11:00〜11:30):本日の限定メニューや本日の蒲焼きの写真を送る
  • 夕食前(17:00〜18:00):夕食の予約を促すメッセージ
  • 週末の前日(金曜夕方):翌日のおすすめや混雑状況の予告

土用の丑の日は3段階で告知する

鰻屋にとって最大の商機である土用の丑の日(7月後半〜8月初旬)は、LINE配信を使った計画的な集客が威力を発揮します。

1ヶ月前の配信:「今年の土用の丑の日は○月○日です。特製うな重をご用意します。予約受付をLINEからも承ります」

2週間前の配信:「土用の丑の日まで残り2週間!席に限りがありますので、ご予約はお早めに」(クーポン添付)

前日の配信:「明日は土用の丑の日です。予約のお客様を優先してご案内いたします。当日のご来店も歓迎です」

この3段階配信で、予約の前倒しと来客数の平準化が実現できます。

年間の季節・イベントに合わせて配信を計画する

ニホンウナギを使った料理は「ハレの日」との相性が抜群です。年間を通じてお祝い・記念日の時期に積極的に配信しましょう。

時期 配信テーマ
1月 新年の特別コース・冬の白焼き
3月 卒業・入学祝い膳の案内
5月 父の日予告・初夏の季節メニュー
6月 父の日ギフト・うなぎ弁当テイクアウト
7〜8月 土用の丑の日3段階告知・夏の滋養メニュー
9月 敬老の日コース・秋の新メニュー
11〜12月 忘年会・年末の贈答用うなぎ

クーポンとショップカードでリピートを促す

クーポン機能を使いこなす

LINE公式アカウントには「クーポン」機能が標準搭載されており、簡単な操作でデジタルクーポンを作成・配信できます。

効果的なクーポンの種類

  • 友だち追加クーポン:登録直後に配信。初来店のハードルを下げる
  • 誕生日クーポン:誕生日月に合わせて配信。「大切な日に鰻を」という動機付けになる
  • 季節限定クーポン:土用の丑の日・年末年始などのシーズンに合わせた特典

クーポンの有効期限は2週間〜1ヶ月程度が適切です。短すぎると使えずに終わり、長すぎると「いつでもいいや」と後回しにされてしまいます。

割引率の低いクーポン(10円引き・1%引きなど)はお客様に「手間の割に得した感がない」という印象を与えます。「うなぎ肝焼き1本プレゼント」「お持ち帰り5%引き」など、明確にお得感が伝わる内容にしてください。

ショップカードでスタンプ管理をデジタル化する

紙のスタンプカードをデジタル化したのが「ショップカード」機能です。来店のたびにQRコードを読み込んでスタンプを押し、規定数に達すると特典と交換できます。

紙のスタンプカードと違って紛失がないこと、スタンプ数・来店履歴を店舗側で確認できることが大きな違いです。「スタンプ5個で白焼きのサービス一品」のように設定することで、リピート来店を自然に後押しできます。


リッチメニューの設定で使いやすさを高める

リッチメニューとは

リッチメニューとは、トーク画面の下部に常時表示されるタイル型のメニューです。お客様がトーク画面を開くたびに目に入るため、店舗情報の発信効果が非常に高くなります。

鰻屋向けのおすすめリッチメニュー構成

ボタン 内容
予約する 電話番号・予約サイトへのリンク
メニューを見る お品書きPDFまたはページへのリンク
アクセス Googleマップへのリンク
クーポン 最新クーポンの表示
テイクアウト 持ち帰り注文フォームまたは電話番号
Instagram Instagramプロフィールへのリンク

リッチメニューの推奨画像サイズは横2,500px×縦1,686pxです。ボタンを大きく、テキストを読みやすくして、初めて見たお客様でも操作に迷わないデザインを心がけましょう。


ステップ配信で友だち追加後を自動フォローする

ステップ配信とは

ステップ配信とは、友だち追加後の経過日数に応じて自動的にメッセージを送る機能です。一度シナリオを設定すれば、新しく友だちになったお客様全員に手動で送る手間がなくなります。

鰻屋向けステップ配信シナリオの例

Day 0(友だち追加当日)

あいさつメッセージ+初回来店クーポン。「友だち追加ありがとうございます。次回ご来店時に使えるクーポンをお送りします」

Day 3(3日後)

「職人のこだわり」紹介メッセージ。炭火焼きの工程や、ニホンウナギ(アンギラ・ジャポニカ)にこだわる理由を写真付きで伝え、次回来店への期待感を高める。

Day 7(1週間後)

季節のおすすめメニューまたは近日のイベント告知。「今週末はランチの特製うな重セットがおすすめです」

Day 14(2週間後)

「そろそろ鰻が食べたくなってきませんか?」のリマインダーメッセージ+期間限定クーポン。

Day 30(1ヶ月後)

再来店促進メッセージ。「先月ご来店からひと月が経ちました。またのご来店をお待ちしております」

この一連のシナリオを設定しておくことで、友だち追加後の離脱を防ぎ、初回来店の確率と2回目以降のリピート率を高められます。


セグメント配信で顧客に刺さるメッセージを届ける

セグメント配信とは

セグメント配信とは、友だち全員に一斉配信するのではなく、性別・年齢・地域・来店日などの条件で絞り込んでメッセージを送る機能です。関連性の高い情報を届けることで、開封率と行動転換率が向上します。

LINE公式アカウントでは、プロフィール情報や過去の行動履歴をもとに以下のようなセグメントを活用できます。

  • 誕生日月のお客様向け:「お誕生日おめでとうございます。今月だけ使える特別クーポンをお送りします」
  • 久しぶりのお客様向け(最終来店から3ヶ月以上):「お久しぶりです。またのご来店をお待ちしております。お帰りクーポンをご利用ください」
  • ランチ利用者向け:「週末のランチは特製うな重をご用意しています」

全員に同じメッセージを送るより、相手に合った内容を届けることで、ブロック率を抑えながら来店動機を生み出せます。


効果測定と改善サイクルを回す

LINE公式アカウントのインサイトを確認する

LINE公式アカウントマネージャーの「分析」画面では、以下のデータを確認できます。

  • 友だち数の推移:週次・月次での増減
  • メッセージ開封率:配信したメッセージが何%読まれたか
  • クーポン使用率:配信したクーポンの実際の利用状況
  • ブロック率:友だちのうち、配信をブロックした割合

ブロック率が5%を超えてきた場合は、配信頻度が高すぎるか、配信内容がお客様の興味と合っていない可能性があります。配信頻度を減らすか、よりお得感・情報価値のある内容に切り替えましょう。

月1回PDCAを回す

毎月1回、以下を確認して翌月の配信計画に反映させてください。

  1. 友だちの純増数(目標:月10〜30人)
  2. 最も開封率が高かったメッセージのテーマと送信時間
  3. クーポン使用率(5〜15%が目安)
  4. ブロック率の前月比較

「どんなメッセージが反応されたか」を積み上げていくことで、少ない配信回数で高い来店促進効果を生み出すアカウントに育てられます。


よくある失敗と対策

失敗①:配信しすぎてブロックされる

週2〜3回のペースでメッセージを送り続けると、お客様はLINEのトーク画面を「うるさい」と感じてブロックします。月2〜4回を上限として、毎回「このメッセージを読んでよかった」と感じてもらえる内容を心がけてください。

失敗②:テキストのみで画像を添付しない

LINEメッセージに画像がないと、食欲を刺激する効果が激減します。艶めく蒲焼きの写真、湯気が立つうな重のカット——必ず1枚以上の写真を添付してください。スマートフォンで撮影した写真で十分です。

失敗③:友だち追加後に何もメッセージを送らない

アカウントを開設しただけで配信をしていない鰻屋さんが意外に多くいます。お客様は友だち追加後にメッセージが来なければ、アカウントの存在を忘れてしまいます。まず「あいさつメッセージ」に「初回来店クーポン」を添付することから始めましょう。

失敗④:一方的な告知ばかりで会話がない

「クーポンです」「お知らせです」ばかりでは、お客様との関係が一方通行になってしまいます。時折「今一番人気のメニューは何だと思いますか?」のようなアンケート機能を使うと、エンゲージメントが高まり、ブロックされにくいアカウントに成長します。


まとめ|今日から始めるLINE公式アカウント活用5ステップ

LINE公式アカウントは、一度来店してくれたお客様との「関係を継続する」ための最強ツールです。月2〜4回の計画的な配信を続けることで、リピーターが増え、土用の丑の日以外の平日・閑散期でも安定した来客数を維持できるようになります。

まず以下の5ステップから始めてみてください。

  1. LINE公式アカウントを開設し、プロフィールと認証申請を完了させる
  2. QRコード付きPOP(友だち追加クーポン付き)を卓上・レジ横に設置する
  3. あいさつメッセージに初回来店クーポンを添付する
  4. リッチメニューに「予約」「メニュー」「アクセス」の3ボタンを設定する
  5. 月2回の定期配信スケジュールを決め、土用の丑の日の3段階告知を準備する

ニホンウナギの料理が持つ本物の価値は、正しく伝えれば必ずお客様に響きます。LINE公式アカウントを通じて、来店後も続く「ファン」を育てていきましょう。


この記事はUnagiPress編集部が作成しました。

集客施策を「自分でやる」には、限界があります

この記事で紹介した集客施策は、いずれも効果が実証されたものです。しかし、仕込み・接客・仕入れ管理をこなしながら、SNS投稿・LINE配信・広告運用まで自社で回し続けるのは、現実的には非常に困難です。多くのオーナーが「わかっているけど手が回らない」という状況に陥っています。

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